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2009年12月15日

『かもめのひろば』 第40号

━━━━━━━━━━━━第40号━2009/12/15━━━━━━
かもめのひろば
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
KFP広報誌
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■CONTENTS■
1.『ライフプラン寸考』第24回  
~ファイナンシャルターゲット①~        仁科 眞雄
2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第16回  
    ~住まいの法律編~           長谷川 良行
3.『「FP流」私の資産運用』第10回
    ~資産運用の先に~           熊佐 陽子
4.『日本文化と数のしきたり』第7回 
    ~「七」のしきたり~            游禅FP二代目
★KFPのセミナー案内★        
5.『KFP組合員の横顔』第10回
~FPになった訳~                 佐藤 剛志
6.『ベテランFPの目』第6回
~投資家とFP~                  岡野 征治
◇編集後記◇                                
                                      
    
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1.『ライフプラン寸考』第24回
  ~ファイナンシャルターゲット①~ FP:仁科 眞雄
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今回から数回にわたり「ファイナンシャルターゲット」について書きた
いと思います。ライフデザインで自分の夢や希望を明確にしましたが、
それを実現するにはお金が「いつ」「いくら」必要か、目標を定めて確
保すること、或いは年月をかけて準備する、積立てることが大切です。
以前に人生の三大資金(住宅資金・教育資金・老後資金)について
説明しましたが、これらについて具体的に目標金額を決めるのです。
目標の設定は三大資金だけでなく、以下のように様々な項目があると
思われます。また年代別に項目は違いますし、各人のおかれた環境
で項目は変ります。同じ年代でもお子様のいない人、住宅をすでに
購入した人等、一人一人で大きく違いますね。

① 常時準備するお金
② マイホームの頭金
③ 子の教育資金
④ 老後の準備資金
⑤ 毎年の収支過不足
⑥ 年間貯蓄額
⑦ 住宅ローンの完済時期
⑧ 繰上返済
⑨ 必要保障額

この「ファイナンシャルターゲット」はライフプラン(生涯生活設計)を
策定する上で、無くてはならないものです。「ファイナンシャルターゲ
ット」抜きではライフプランではないと言っても良いほど「核」になるも
のです。数10年分のキャッシュフロー表を作って将来の収支見込を
見る場合、ご自分の目標が達成できるかどうかが最も大切なポイン
トだからです。
次回から各項目の目標設定の考え方や必要な知識をご説明して行
こうと考えます。

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2.『くらしに役立つ「マネー力」検定』第16回
   ~住まいの法律編~      FP:長谷川 良行
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皆様の「マネー力」を磨く3択クイズです!あなたは何問正解できま
すか?
今回は、住宅取得を考えるときに大事な、「住まいの法律」について
考えてみましょう。

Q1.マイホームを売却する場合、買手を宅建業者に探してもらうた
めにはその業者との間で媒介契約を結びますが、次の契約形態の
うち「同時に複数の業者に依頼することができる」契約形態はどれ
でしょうか? 

①一般媒介契約   ②専任媒介契約   ③専属専任媒介契約

Q2.サラリーマンのAさんが土地を購入し、そこに住宅を建てようと
しています。次の都市計画区域の内、原則、住宅を建てられない場
所はどこでしょうか?

①市街化区域  ②市街化調整区域  ③非線引き都市計画区域

Q3.土地や建物には、所在地や面積、所有者などを記録する不動
産登記簿(登記事項明書)がありますが、それは大きく表題部、権
利部(甲区と乙区)で構成されています。では、「所有権に関する事
項」はどの部分に登記されるでしょうか?

①表題部  ②甲区  ③乙区
      (解答は巻末をご参照ください)
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3.『「FP流」私の資産運用』 第10回
  ~資産運用の先に~               FP:熊佐 陽子
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資産運用のコラムを書くのに自信を持って言えることではありません
が、私自身は全く資産を運用しません。管理会社=夫に任せっきり
です。しかもその管理会社はかなり胡散臭く、(!?)毎日我家の資
産は大波小波、ドンブラコです。せめてもの、そして一番助かる点は、
信用取引をしないこと、管理会社が粉飾をしないこと(できないこと)。
さて、そんないい加減な私ですが、資産運用の先に何があるのか?
何を目指すのか? 激動のグローバル社会とどう付き合っていくの
か? ということへの意識と取り組みは高いかと思います。以下取り
組みの一例です。

その1:図太い人間になろう!
我家は海外での運用がほとんどなので、為替の影響で仮にこの円高
が続けば大損です。そこでリスクヘッジの策となるのが、「どこでも生
きていける自分になること」。最悪の場合、海外でも生きていける語
学力、適応能力を高めることが重要だと考えています。
その2:情報リテラシー
国内での運用であっても、為替や国際情勢の影響は避けることはで
きません。そこで重要となるのが「情報収集力」。海外での重要ニュ
ースが日本に届くのに、未だに平気で2~3日、内容によっては1ヵ月
ほど掛かることがあります。我家では最新の情報をタイムリーに得る
ために、海外の有料ウェブサイトに直接アクセスもしています。
その3:自分に投資する
資産運用って、単にお金がいくらあるかだけではないと思うんです。
特に今時のサラリーマンは給料も右肩上がりでは決してないし、大
企業倒産なんて、明日はわが身かも知れません。その点では、分散
投資と同様、お金の入り口の分散は必要だと思います。夫が倒れて
も家庭が壊れない、もちろんその逆も。保険って安心、ではなく、そ
の素となる自分の社会的な地位を確保するために、常に新しいこと
に興味を持って学んで行きます。
結局は「どう生きたいか」。額面に一喜一憂することなく、資産を含め
た自分に投資をすること自体を、楽しめたらと思います。もちろん、海
外資産のみならず国内の「普通預金」も「定期預金」もありますので、
ご心配なく!
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4.『日本文化と数のしきたり』第7回
  ~「七」のしきたり~                 游禅FP二代目
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先月「六」のしきたりとして暦に記載されている「六曜」についてお届
けしました。今月は我々の生活に密接な関係があり、手帳やカレン
ダーで利用されている「七曜」について話したいと思います。「七曜」
とは、日・月・火・水・木・金・土の7日を1週として、年月に関係なく順
番に配してあります。
西洋では、旧約聖書の創世紀(紀元前7世紀頃)神が6日間で天地
を創造し7日目、つまり毎月7日、14日、21日、28日を安息日と定め
た事が週の起源とされています。
東洋でも古代の人が、月の満ち欠け(朔望(さくぼう))が7日毎に様相
を変えることを知り、この月の変化を「時を知る」尺度とし、暦の基準と
しました。(月の7日毎の朔望順:満月→下弦の月→新月→上弦の
月)。日に日に月が姿を変えていくのを数えることで暦が誕生、また、
1ヶ月や1週間とういう単位もこれに由来しています。

月の朔望は、平均約29.5日を周期として繰り返されます。1ヶ月の長
さは2月を除けば30日か31日で、月の初めに満月になると、その月
の終わりに2度目の満月が巡って来ます。ひと月に満月が2回巡っ
てくる2回目の満月を「ブルームーン」と呼んでいるそうです。
たまたま2010年は、1月と3月に「ブルームーン」が起こり、2月は
満月が巡ってこない特別な年を迎えます。
月は地球に最も近い天体で、いにしえより月見や詩などで親しまれ
身近な存在です。
冬は、夜気も月の光も冷たくさえて、川面にしーんとして清く照り返し
ている月を眺めると「一片氷心」(いっぺんのひょうしん)に戻りますね。

日本で曜日が利用されるようになったのは、文明開化の明治6年に
太陽太陰暦を太陽暦に改歴した際、そして明治9年3月には公務に
日曜日を休日とする事を決め、市町村役場、初等学校などを通じて
地方に普及しました。以後、歴注の中で最も利用されるカレンダーは
7日毎に分かれていることが常識となり、我々の生活になくてはなら
ないものとなっております。
我々FPも「七曜」のように暮らしに必須と認められ、安心と豊かな生活
を築くドクターとして役立っておりますね。

※「一片氷心」:俗世間の煩わしい事柄を忘れ、清く澄んだ心のこと
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★KFPのセミナー案内★
http://www.fp-kanagawa.com/seminar/index.html#top
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各セミナーや講座の詳細はKFPのホームページの「セミナー案内」
でご確認ください。
■ 読売・日本テレビ文化センター横浜センター
ねんきん定期便の活用ポイントと年金の増やし方(参加費:2,625円)
日程:平成21年12月19日(日)
■ 資産運用セミナー
ファーストステージ「2010年新春セミナー じっくり学ぶ“資産運用の
基礎知識”」(無料)
日程:平成22年2月5日(金)~3月5日(金)
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5.『KFP組合員の横顔』第10回
  ~FPになった訳~                 FP:佐藤 剛志
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2007年の7月からKFP賛助会員になっています。大学卒業後、官公
庁系のSEとしてシステム開発に携わり、国立病院の職員として勤務
しておりました。退職後FPの存在を知り、職業訓練校でFP講座を受
講したところ、勉強していくうちに大変面白くのめりこみました。それ
は生活に深く密接している内容だからです。私自身の為にもなる事
ばかりで、新たな生活の知恵がつく喜びを得られるのを実感しながら
勉強を続け、資格を取得出来ました。
生活の知恵がつく、その喜びを伝えられるようなFPになりたいと思
います。

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6.『ベテランFPの目』第6回 
   ~投資家とFP~             FP:岡野 征治
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資産運用を考えたい投資家とFPとのかかわりについて考えてみたい。
昔は証券会社のセールスマンが勧める銘柄を勧められるままに投
資家が買うケースが多かった。今は投資家の判断で、自己責任で
買うことになっている。FPは投資家に特定の銘柄を1本だけ勧める
方法は金融証券取引法にひっかかる可能性がとても高い。特に投資
顧問業(今の投資相談業)の資格の無いFPが、ポートフォリオを顧客
に対し、組んであげることも要注意。資格を持っている人は、ファンド
ラップのように投信を顧客に自分の意見でアドバイスし、組み込むこ
とができるが、その資格を持たない一般のFPは、充分に顧客の‘自己
責任’を考えた上で情報提供しなければならない。自己責任なのだ
から銘柄を選ぶ時は、顧客も自分の意思を主張しよう。
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「くらしに役立つ『マネー力』検定」第16回   <解答・解説>
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A1. ①
一般媒介契約は他の宅建業者に重ねて依頼することができますが、
専任媒介契約と専属専任媒介契約はできません。一般媒介契約は、
依頼者の受ける拘束が少なく有利な取引ができるメリットがあります
が、業者側にとっては成功報酬を得られる保証がないため積極的に
相手を見つける努力を行わないといったデメリットもあります。信頼で
きる業者を見つけたときは、専任媒介や専属専任媒介契約を結んで
みるのも一つの方法です。

A2. ②
都市計画区域には、市街化区域と市街化調整区域に区分(線引き)
されているものと、区分されていない非線引き都市計画区域があり
ます。
市街化区域は、既に市街地を形成している区域、及びおおむね10年
以内に市街化を図るべき地域をいい、原則住宅は建てられます。また、
非線引き都市計画区域も建築可能す。
一方、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき地域のため基本的
に住宅の建築はできません。なお、既存宅地(線引き前に既に宅地
であった土地)での建築は知事の許可が必要となりましたので、事前
に市町村で確認することをお勧めします。

A3. ②
「表題部」には、土地や建物の表示に関する事項が表示されます。
ここを見れば、所在、地積、構造など、どのような不動産かがある
程度分かります。
「甲区」は、登記簿(登記事項証明書)の中で一番大切な部分で、その
不動産の「所有権に関する事項」が登記されます。そして「乙区」には、
その不動産の「所有権以外の権利に関する事項」(抵当権や地上権、
賃借権など)が登記されます。不動産の権利を見るときには、所有権
者はだれか、乙区にどのような権利が設定されているのかをよく見て
おくことが大切です。
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◇編集後記◇
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『かもめのひろば』を最後までお読みいただきありがとうございました。
私事で恐縮ですが、保土ヶ谷区の岩井町という高台に移り住みました。
凛と晴れた冬の朝、富士山がとてもきれいに眺望できます。そして
夕方、夕焼けに染まった丹沢の山々、富士山のシルエットを見るの
も楽しみのひとつです。
今年最後の『かもめのひろば』となりました。今年も年始から年末ま
で『かもめのひろば』をご愛読いただき、まことにありがとうございま
した。
良い誌面づくりを目指して編集部一同、更に努力する所存です。来年
もご愛読くださいますようよろしくお願い申し上げます。
 『かもめのひろば』編集長:中澤 英雄
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次回の『かもめのひろば』 第41号は、
・『ライフプラン寸考』
・「くらしに役立つ『マネー力』検定」
・『「FP流」私の資産運用』
・『日本文化と数のしきたり』
など好評連載の他、役立つ情報満載で1月15日にお届けします!
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『かもめのひろば』 第40号12月15日発行
発行人:仁科 眞雄
編集人:鈴木 榮三郎
編集長:中澤 英雄
発行所:神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合
〒221‐0835 横浜市神奈川区鶴屋町3-32-16トリウミビル6F
TEL 045-315-0121 FAX 045-315-0122
URL http://www.fp-kanagawa.com  
e-mail info@fp-kanagawa.com   

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