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家庭経済の耳より情報

2026年04月10日

マンション管理費に絡む問題点

近年、マンションの清掃や資金管理などを委託している管理会社から管理を断られるケースが、都心部を中心に増えています。契約を拒否されやすいのは、50戸以下の小規模で、築年数が古く、今後の修繕工事などの利益が見込まれづらいマンションです。

管理費と修繕積立金との関係

背景にはマンション管理人や清掃員の最低賃金がこの数年間連続で引き上げられたりして、人件費や共用部分の水光熱費や資材価格が上昇したことがあげられます。この上昇分を管理費に転嫁しようとしても、管理組合側が値上げに応じられず、さらに修繕積立金の残高が少ないため、解約に至るケースが多いと言われています。
大手管理会社の担当者によると「清掃や警備などのコストが増え、通常の管理業務では利益が出ません。そのため、日々の修繕工事や10数年ごとにある大規模修繕工事を請け負うことで埋め合わせていき利益を上げていく構造になっていることが多い」とし「修繕費用の積み立てが少なく、収益を上げることが難しい管理組合は切り捨てることもある」と言われています。

都心部の高級マンションでは

東京新聞デジタル2025年6月25日によると「マンションの維持・運営のために、区分所有者が支払う管理費が値上がりしている。不動産コンサルティング業のさくら事務所(渋谷区)によると、2019年から2024年の6年間で、東京の都心9区(千代田区や港区、中央区など)で大手デベロッパーが分譲した新築マンションの管理費は平均で34%値上がりした。
◆ジム、ラウンジ、内廊下…人気の豪華施設が押し上げ
 同事務所によると、2019年に1平方メートル当たり月平均382.2円だった管理費は、2024年に512.1円に上昇した。家族世帯で標準的な70平方メートルの部屋だと、月額約2万6700円だったのが、約3万5800円に増えた計算だ。」となっています。
マンションの維持管理にかかる人件費や水光熱費、資材も物価高によって上昇していることが如実に分かります。人工池、ジムやプール、ラウンジ、カフェ、AVルーム、キッズルーム、ゲストルーム、内廊下など、共用施設が多いほど維持管理にコストがかかり、修繕積立金も値上がりせざるを得ません。

管理費削減策あれこれ

負担を減らす方法として、かつては管理会社の変更で削減できましたが、最近では安くならないのが実態です。
・管理費は値上げせず、管理スタッフの勤務日や清掃回数を減らす、業務そのものを無くす等の委託内容の見直しを行う。
・マンション内のカフェ、フロント等の利用状況を調査して、利用者が少ない時間帯のサービスを中止や委託内容する。
ただし、マンションの住民に対するサービスの質を落とすことになりかねないので、総会を通すために丁寧な説明が必要となります。また、委託業務の見直しがマンションの価値を下げることにならないように、管理費を決めていく必要があると考えます。

竹内 学 2026年04月10日