資産を運用する

家庭経済の耳より情報

2018年03月20日

税制優遇を最大限に活用しましょう

 今年も確定申告の期間が終了し、ほっと胸をなでおろしている方もいらっしゃるかと思います。この時期はファイナンシャルプランナーも、いろいろなご相談を受けることが多くなります。
住宅ローンを利用して住宅を購入され、住宅ローン減税のための確定申告をしなければいけないが、やり方がよくわからないので教えてもらいたいという方が大勢いらっしゃいます。

 実際の確定申告自体は、国税庁のホームページに掲載されている申告書作成ツールを使えばそれほど難しいものではありません。
確定申告の方法をお伝えした後のFP相談のなかで、還付された年間最大で40万円の住宅減税分の使い道はどうしたらよいか聞かれます。
そのような時、今年度からはもっとも有効な使い道として『つみたてNISA』をご案内しています。

ご存知のように住宅ローン減税制度は、確定申告をすることによって初年度は還付金として実際に銀行口座に振り込まれてきます。
したがって、使い道について初年度はゆっくりと考えることは出来ます。
しかし、2年目以降は会社勤めの方であれば年末調整によって処理をします。12月のお給料に上乗せとなっていつの間にか使ってしまったということになります。

 そこでおおいに活用するべき制度が、年間最大40万円まで積み立てができる『つみたてNISA』のしくみであり、これを活用することで住宅ローン減税分をしっかりと運用にまわすことができます。

なぜならば、『つみたてNISA』は定期購入となるため事前に購入方法を決めてしまえば、その後は都度意識をしなくても買い付けが行なわれます。減税分を消費に回すことを防ぐことができます。
また、『つみたてNISA』は20年間という長期間運用収益が非課税となります。積極的な運用をおこなえば、住宅ローン減税の恩恵をさらに大きくすることができます。
もうひとつ、現在住宅ローンの金利は過去に比べると非常に低い水準です。長期の運用を前提とすればローン金利よりも高い利回りでの運用は十分に期待できます。
将来繰上返済の資金作りのためにも『つみたてNISA』はおおいに活用すべきです。

 『つみたてNISA』の詳しい制度内容は前号以前にも記載されておりますのでここでは触れません。
せっかく国が推し進めている優遇税制です。しくみを理解し、制度を組み合わせて利用をすることで、より多くのメリットを享受して下さい。
ひとりでは難しいと思われたら、是非FPに聞いてみてください。

荒川 衛 2018年03月20日