相続を考える

家庭経済の耳より情報

2019年02月28日

幸せをつかむ遺言書の作成のお勧め

 遺言書は、大切なひとへの愛のメッセージです。
私たちは多くの方に遺言書の書き方のセミナーを開いてきました。

「争族」という言葉を皆さんも耳にしたことがあると思います。
相続では仲良かった親、兄弟が遺産をめぐって争いになることを見た人たちが「相続=争族」だと言い始めたのでしょうが「争族」とはよく名付けたものです。

 自筆証書遺言書を書いてみませんか?というと多くの方達の返答は

① 我が家には財産なんか無いから(争族になる遺産分割事件の75%は財産額5,000万円以下、1,000万円台が多いです。)
② 我が家の家族はみんな仲良いから(親が健在の時は仲良しでも親がいなくなった後は配偶者が口をだしてくるケースで揉めるようです。)

上記2つが返ってきますが、私たちは問題ありと考えています。

 私たちは相続を争族にしないためには遺言書が絶対重要だと考えています。

 自筆証書遺言書は4つのルールさえ守ればどなたでも簡単に作成できますし、自筆証書遺言に関する方式緩和(民法改正)も施行されますので、この機会に自筆証書遺言書を作成してみましょう。
KFP相続グループでは遺言書作成セミナーを順次開催して、その場で自筆証書遺言の書き方指導しております。

 幸せをつかむ遺言書の書き方セミナーでは「相続財産の全てを配偶者へ相続させる」と書くことを勧めています。(あくまで青木の私見ですが。)

周りからは
 「子供へは相続させないで良いのか?」
 「二次相続対策は?」
 「遺言書の本の多くには、遺言書を書くときは遺留分を考慮しろと書いてあるのに?」

などなど言われるのですが私は、相続財産は配偶者と一緒に形成したもので自分の財産は自分の死後、配偶者が心配なく安心して暮らせるように配偶者に全部残す、で良いのではと話しております。
何故なら子供たちには配偶者の死後に残った財産を公平に相続することができるのだから、しばらくお待ちくださいと思って発言しています。

これにうなづくセミナー参加者は多いです。

 子どもに財産を残すために相続対策するのではなく、財産はご自分の「幸せ対策」に使っていただきたいと思います。

青木 信三 2019年02月28日